
遺品整理は親や親族が亡くなってから行うことが多いですが、終活の一環として生前整理をする場合もあります。
特に急に親族が亡くなった時や離れて暮らす親の遺品を整理する場合、時には孤独死した場合などは遺族が多くの遺品を前にして途方に暮れるのではないでしょうか。
形見として残すもの、ゴミとして処分するもの、リサイクルやフリマなどで売るものなどに分別し、適切に処理しなければなりません。
遺品が多い場合は遺族だけで遺品整理をするのは大変です。
困った時は遺品整理専門の業者に相談するといいでしょう。
ただ、その際には高額請求されないように安心して任せる業者を選ぶことが重要です。
このページでは遺品整理業者の選び方のポイントと費用の相場について詳しく解説しています。
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遺品整理業者の選び方のポイント
親と離れて暮らすケースが増えたため、亡くなった後に多くの遺品を前にして戸惑うケースが増えています。
そういった時代背景からゴミ処理業者などが遺品整理も請け負うことが多くなりました。
ただ、遺品整理は普段の生活ではあまり利用することがないだけに、料金の相場がわからない、どこまで頼んでいいのかわからない・・・などの不安があります。
中には法外な費用を請求したり、引き取った遺品をゴミとして不法投棄したりする業者が存在するのも事実です。
そこで、何を基準に選べばいいのか、遺品整理業者を選ぶ際のポイントをご紹介します。
過去の実績をチェック
遺品整理というサービスは近年急に需要が増えてきました。
それまでは遺品整理を身内以外の誰かに任せるという発想がなかったのですが、離れて暮らす親族が孤独死していたとか、認知症が進んでゴミ屋敷になっていたというケースが増えてきて、身内だけでは片付けが困難になってきたという時代背景があります。
ただ、遺品整理はさまざまな問題が伴います。
- 遺族の気持ちに寄り添う
- 処分するゴミの分別
- 部屋の悪臭や家屋の傷みを解決する特殊清掃
- 害虫やペットの飼育の後始末
- 近所に知られないように配慮する
こういったことが、実績が少ない業者では十分に配慮されない可能性があるのです。
相談する際には、事前に遺品整理業者のホームページを見て、過去の実例をチェックしてみましょう。
具体的な画像が掲載されていると安心できます。
また、自分と同じケースを取り扱っているかどうかも見ておくと安心です。
制服や防護服を着ている写真があるか
遺品整理の中でも特殊清掃を伴う場合やペットの死骸、害虫・ネズミなどが発生している場合は、さまざまな細菌やウイルスの感染も心配です。
業者は衛生面での配慮があるかどうかを確認しておきましょう。
ホームページの実例の中で防護服を着用しているかどうか、専用の薬剤を使用しているかどうかなどを確認しておくと安心です。
また、そういったケースの取り扱いが豊富かどうか、困難な事例でも解決しているかなどを見ておきましょう。
遺品整理業者の口コミはGoogleマップがおすすめ
最近は何か購入する際やサービスを選ぶ際に、まず口コミを調べるという方が多いのではないでしょうか。
実際に利用した人の声はとても参考になりますよね。
ただし、口コミサイトによっては、運営者が良いコメントを作ってUPしている場合があります。
また、悪い口コミは削除することもあるので、すべての口コミを信じるのはあまりおすすめできません。
一方、Googleマップに載っている口コミはかなり信頼できるので、事前にチェックしてみましょう。
その理由としては、Googleは口コミ投稿者が本当にその店舗やサービスを利用したかどうかを調査しているからです。
いい加減な口コミの投稿があると、Googleマップそのものの信頼度が低下してしまうので、それを避けるためにも関係性がない投稿や不快な書き込みを除外するための「コンテンツポリシー」を作り、それにのっとって運営しているのです。
詳しくはこちらをご覧ください。
Google Japan Blog 「Googleのクチコミの仕組みについて」)
特に遺品整理業者を地元で探す場合は、Googleマップの口コミが参考になります。地域密着型だからこそ、安心できる業者を探したいですね。
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遺品整理業者とのトラブルを避けるために
遺品整理は大切な親族の持ち物を処分してもらうものです。
最終的にはゴミや不用品として処分することになるとしても、親族の気持ちが納得できる形で終わりたいもの。
ところが遺品整理業者に頼んだことでさまざまなトラブルに発展したというケースがあります。
遺品整理業者に多いトラブル
遺品整理業者に多いトラブルとしては、次の点が挙げられます。
- 高価な品を勝手に持ち出された
- 貴重品を盗まれた
- 十分に清掃をせずに完了報告をしていた
- 不用品を適切に処分せず不法投棄して、自分たちが罪に問われた
- 遺品(形見)として残したいのに「価値がないから」と処分を勧められた
- 請求の内訳が不明瞭で納得できない
- 後で調べたら相場より高い金額を請求されていた
このようなトラブルを避けるために注意すべき点をご説明します。
古物商許可証の資格を持っているか
遺品整理業者を営業するために、特に必要な資格はありません。
そのために、言葉は悪いですが誰でも営業を始めることができます。
ただ、トラブルを避けるためには「古物商許可証」があるかどうかをチェックしておきましょう。
「古物商許可証」は不用品やリサイクル品など中古品を売買する時に必要になるものです。
本来は盗んだ品を売買するのを防ぐために設けられました。
そのため、不用品売買(中古品売買や転売)を営業するには「古物商許可証」が必要で、無許可で売買を行っていると、「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」の対象になります。
遺品整理を依頼して不用品を買い取ってくれる場合は、古物商許可証があるかどうかの確認はとても大切です。
また、家庭から出るゴミをむやみに捨てるのは不法投棄に当たります。
業者が引き取った遺品に故人の姓名が記入してあり、それが不法投棄されていると業者ではなく遺族が不法投棄したと判断される可能性があるので要注意です。
家庭ゴミを処分するには一般廃棄物収集運搬業許可が必要になるのですが、遺品整理業者が取得していない場合は資格を持つ業者と提携しているかどうかを確認しておきましょう。
複数の遺品整理業者に相談して優良業者を見つけよう
遺品整理業者の多くは信頼できるところです。
ただ、担当者との相性がありますし、自分が依頼したい内容とその業者が得意とする業務内容が異なる場合があります。
そういったミスマッチを避けるためにも、複数の遺品整理業者と相談して自分に合う業者を見つけるといいでしょう。
相見積もり時のチェックポイント
複数の業者に見積もりを取ることを「相見積もり(あいみつもり)」と言います。
その時には、次の点をチェックしてみましょう
担当者の態度や言葉使い
遺品は他人が見ればゴミと思えるようなものも故人や遺族にとってはかけがえのない品というケースがよく見られます。
しかし、担当者が事務的に「これは使わないから処分しましょう」などと淡々と話を進めてしまうと遺族の心情を傷つけることになります。
故人や遺族への配慮があるかどうかをよく確認することが大切です。
周囲への気配りがあるかどうか
遺品整理でも空き家になった家を一軒まるごと整理する場合やゴミ屋敷の片付けなどは大がかりなものになります。
近所の人に知られたくないというケースもありますが、近所や周辺住民に気づかれないように作業を進めてくれるかどうかを確認しておきましょう。
十分な気配りがある業者なら安心して任せられますよ。
適切なアドバイスがあるかどうか
遺品の中には高額で売れるものやリサイクルとして使えるものなどがあります。
不用品として処分する場合でも、地域のゴミ処理のルールに沿った方法で処分しなければいけません。
そういった時に適切にアドバイスしてくれる業者かどうかは重要です。
例えば腕時計が何本かあった場合に、一番思い入れが深いものを形見として残し、他のものはメンテナンスをして転売するといいといったアドバイスがあるかどうかを見てみましょう。
着物、貴金属、骨董品などそれぞれの分野の知識があるかどうかも見極めのポイントになります。
女性スタッフがいるかどうか
故人が女性の場合、残された遺品の価値など男性スタッフでは判断が難しい場合があります。
また、男性スタッフには相談しづらいことなどもあるものです。
遺品整理業者を選ぶ場合は、女性スタッフがいるかどうかを確認しておきましょう。
遺品整理業者の費用の相場
遺品整理業者の見積もりを取るときは、事前に費用の相場を把握しておくと判断材料になります。
ここでは一般的な費用の相場をご紹介します。
遺品整理の費用を決める要素
遺品整理の場合、費用は次の4つの要素で決まります。
1. 部屋の広さ
2. 必要なスタッフの人数
3. トラックの大きさ
4. オプションサービスの有無
部屋の広さ
故人が一人で暮らしていた家が空き家になり、家一軒まるごと整理する場合と家族で住んでいて故人の部屋だけを整理する場合では作業量もゴミの量も異なります。
そこで、多くの遺品整理業者では部屋の広さで大体の費用の目安を出しています。
1Kなどひと部屋・・・3万円~5万円
1DK~2DK・・・8万円~10万円
1LDK~2DK・・・10万円~15万円
2LDK~3DK・・・15万円~18万円
3LDK~4DK・・・18万円~22万円
詳しくは業者とご相談ください。
必要なスタッフの人数
スタッフが1人~2人でできる場合と3人以上必要になる場合では、当然人件費が異なります。
また作業時間が多くなるほど費用はかかります。
これは遺品の量や部屋の状況、どの程度の清掃が必要か・・・などで異なるので見積もり時に相談してみましょう。
トラックの大きさ
搬出するゴミや荷物によって使用するトラックの大きなが違ってきます。
軽トラ1台で済む場合から1トントラック、2トントラックが必要な場合などさまざまです。
タンスやベッドなどの大型家具がある場合は、どうしても大きなトラックが必要になります。
買い取りをしてくれる業者なら遺品整理費用から買い取り金額分を差し引いてくれるので聞いてみるといいでしょう。
オプションサービスの有無
特殊清掃やペットを飼っていて悪臭がする場合の清掃、部屋の消毒などオプションサービスを依頼する場合も金額が高くなります。
本当に必要なものは何かをよく判断して依頼するようにしましょう。
遺品整理業者の費用を抑える方法
遺品整理業者の費用を少しでも抑えるには、事前に自分たちで処分できるものは処分してしまいましょう。
地域の不燃物ゴミに出したり、形見分けとして親族に持ち帰ってもらうなどして遺品の量を減らすのがおすすめです。
また、フリマサイトやリサイクルショップで転売するのもいい方法です。
業者の手を借りる作業を減らすと費用を抑えることができます。
その上で相見積もりでサービス内容と価格をよく比較して納得できる業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
遺品整理業者はそうたびたび利用するものではありません。
ただ、いざという時に遺品整理で困る方が多いのも事実です。
不用品の適切な処理やリサイクル、転売、特殊清掃など業者に相談しないとわからないこともたくさんあります。
このページでご紹介したポイントを押さえて、安心して相談できる業者選びができれば幸いです。
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