よしず とすだれ、グリーンカーテンはどちらが涼しい?戸建てとマンション別にご紹介

近年は地球温暖化の影響で、夏はかなり気温が高くなります。
電気代が高騰している昨今では、エアコンを使うのもためらわれますよね。

そこで電力を使わずに少しでも涼しくするための方法として、よしずやすだれ、グリーンカーテンなどがあります。

ただ、次のような悩みをお持ちの方はおられないでしょうか?

  • よしずとすだれではどちらが涼しいの?
  • グリーンカーテンの方が効果が高いのだろうか?
  • 設置やメンテナンスの面ではどれが最適だろう?

この記事では、よしずとすだれ、グリーンカーテンのどれが涼しいのかについて書いています。

戸建てとマンションでもおすすめできるものが違うので、ぜひ猛暑を乗り切る対策選びの参考にしてくださいね。

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よしずとすだれ、グリーンカーテンの違い

まず、それぞれの特徴を見てみましょう。

よしずとすだれ

よしずは葦(あし)という植物の茎を使って編んでいます。

葦(あし)はヨシとも呼ばれるため、「よしず」と言われるようになりました。

主に立てかけて使います。

すだれは簾という漢字を書きます。

平安時代などのドラマや映画で「御簾(みす)」として登場しますが、カーテンレールくらいの高さから吊り下げて使います。

目隠しの効果もあり、外を見る時や不要な時はすだれを巻き上げて固定します。

材料は葦(あし)や竹を使っています。

大きく分けるとすだれはよしずの仲間と言えますが、面積はすだれの方が大きくなります。

グリーンカーテン

プランターなどにつる性の植物を植えて、壁面いっぱいに葉を茂らせて日差しをさえぎるものです。

使われるのは

  • ゴーヤ
  • ひょうたん
  • へちま
  • 朝顔
  • 夕顔

などがあります。

よしずとすだれ、グリーンカーテンではどれが涼しい?

結論から言うと、よしず、すだれよりもグリーンカーテンの方が涼しくなります

グリーンカーテン>よしず>すだれ

という順ですね。

それは、国立研究開発法人建築研究所が実施した調査ではっきりしています。

しかも、グリーンカーテンは葉の数が多いほど効果があることがわかりました

実験は2017年に千葉県の集合住宅の同じフロアの空室(いずれも南西向きの部屋)5部屋を使って行われました。

ツルレイシ(ゴーヤ)のプランターをベランダに6個置いた部屋、4個置いた部屋、2個だけの部屋、すだれの部屋と何もしない部屋で比較したところ、室温は次のようになりました。

このグラフでもわかるように、室温は

ツルレイシ(ゴーヤ)のプランターを6個置いた部屋
ツルレイシ(ゴーヤ)のプランターを4個置いた部屋

の順に低くなっています。

ツルレイシ(ゴーヤ)のプランターを2個置いた部屋とすだれの部屋では、午前中はほぼ同じですが夕方から夜にかけてはすだれの方が気温が高くなっています。

そして何もしない部屋では1日を通して気温がもっとも高いという結果でした。

このことから、すだれよりグリーンカーテンの方が涼しく、しかもグリーンカーテンのプランターの数が多いほど効果が高いことがわかりますね。

風通しすだれよりグリーンカーテンの方が効果的

同じ実験では、風通しの比較もしています。

風速は何もない部屋がもっとも高く、次にグリーンカーテン、そしてすだれという順になっていました。

確かにすだれやグリーンカーテンがないと、風が直接入ってくるので風速は高くなりますよね。

ただ、日差しをさえぎることができないために室内の温度は高くなってしまいます。

グリーンカーテンは葉を茂らさないと効果が下がる

この実験でもわかるように同じ南西向きの部屋のベランダでも、グリーンカーテンのプランナーの数が多い方が温度を下げる効果がありました。

つまり、グリーンカーテンは効果的ではありますが、十分に葉が窓や壁を覆わないと期待する効果が得られないということになります。

【よしずとすだれ、グリーンカーテン】戸建てとマンション・アパートではどちらがいい?

次に戸建てとマンションやアパートなど集合住宅では、どちらがいいのか比較してみましょう。

戸建てはグリーンカーテンでもOK

グリーンカーテンをしっかり繁らせるには、お手入れが欠かせません。

いい土を入れて、水やりをして、摘心をしてツルをしっかり這わせないといけないのです。

そのため、朝顔のように葉が少ない植物では、グリーンカーテンとしては十分な効果が得られません

ゴーヤやへちまは実が落ちることも

葉をいっぱい繁らせる植物としておすすめなのは、ゴーヤやへちまなどです。

ただ、これらは実がなり、それが落下することがあります。

マンションなどのベランダでは、階下や地面に落ちる心配がありますよね。

そのため、グリーンカーテンは戸建ての1階の部屋などにおすすめです。

マンション・アパートの集合住宅はよしずやすだれがおすすめ

集合住宅でグリーンカーテンを作ろうと思うと、プランター、土を運んできて適度に水やりをしなければなりません。

また、秋になってから枯れた葉やつるの処分も結構大変です。

そのため、グリーンカーテンよりはよしずやすだれがおすすめです。

風が強い地域の場合は、飛ばないようにしっかり固定して使いましょう。

日よけのシェードなどもおすすめですよ。

まとめ

よしずとすだれ、グリーンカーテンでは、グリーンカーテンが一番室内温度を下げる効果があります。

ただ、十分に葉を繁らさないと効果は減ってしまうので、ゴーヤやへちまなど葉が多い植物を選び、いい土で適度な水やり、摘心といったお世話が必要になります。

そういった手間や後片付けなどを考えるとマンション・アパートなどの集合住宅ではよしずやすだれの方がおすすめできます。

うまく設置できない場合は日よけのシェードなどもおすすめですよ。

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